グランティとは

グランティとは、人体の中を流れる気をブロックするエネルギーの結び目である、とミラーは説明する。
からまるように感じる場所と考えてもいい。

グランティには3つのタイプがあります。ブラーマ・グランティは仙骨に司令塔を置く肉体の結び目、ヴィシュヌ・グランティは心臓に位置する感情の結び目、シヴァ・グランティは第3の目とつながっている精神の結び目です。

アシュタンガ流で練習していると、戦士のポーズⅠは3つすべてのグランティに同時に作用して、肉体、心、精神のもつれやからまりを解くのを助ける。

ポーズの肉体的な摂理はブラーマ・グランティに、呼吸への集中は胸部にある感情の結び目に、ドリシティという視線の焦点は意識に集中することによって精神の結び目にそれぞれ働きかける。
「このポーズは、すべてのエネルギーレベルに働きかける、ひとまとめのパッケージなのです」とミラーは言う。

フローこそアシュタンガヨガの真髄

戦士のポーズⅠは、アシュタンガヨガの太陽礼拝Bシリーズを特徴づけるものだろう。
「太陽礼拝Bでは戦士のポーズⅠを左右両サイドで交互に何度か繰り返します。体が温まってくるとより深くポーズに入れます」とティム・ミラーは説明する。
「またすばやく行われる為、ポーズの生体力学を考える暇さえありません。フローの中で行うことがもっとも重要なのです」

フローこそアシュタンガヨガの真髄である。
「フローによって意識を集中できるのです」とミラーは語る。
「それはより右脳的なアプローチです。すべてを理解しようということではありません。正しい方法はひとつだけではないのです。だからといって、いい加減にやっていいということではありません」

ポーズ自体はおなじみのものだ。
前足を90度に曲げて、後ろ足はまっすぐに伸ばし、足の外側を押し付け、腰はまっすぐ正面を向き、両腕は頭上へ伸ばす。しかし、ひとつだけ重要な違いがある。アシュタンガヨガでは、T・クリシュナマチャリア師のもうひとりの生徒だったスリ・K・パタビ・ジョイス師が教えるように、前足の膝がつま先に沿って足首より前に伸びているのだ。

これがこのポーズの最終目標であるが、すべての生徒にとって安全もしくは実践可能というわけではない、とミラーは指摘する。
ミラーによると、この練習によって肉体の限界を超える効果があるという。
「前足がより深く入っていくと、仙骨の周辺部位へと深く入り込み、グランティにアクセスできるのです」と言う。

アシュタンガヨガのポーズ

アド・ムカ・シュヴァーサナ(下向きの犬のポーズ)から始める。
息を吐ききって、右足を前方に踏み出し、左右の1メートルほど先にかかとを着地させる。

右足は前方を向き、左足は30度内側に向ける。
右膝を曲げて太腿は床と平行、膝は足首の真上にくる。
左足の外側で床を押し続ける。

息をゆっくり吸いながら、背骨を尾骨から上に伸ばして体をまっすぐに。
左の濃しを前に、右の腰は後ろに回して胴体をまっすぐ正面に向ける。
骨盤底に力を入れながら恥骨をへその方に持ち上げてバンダ(エネルギーロック)をかける。

息を吸いながら両腕をすばやくサイドから頭上に引き上げる。
手のひらを合わせて顔を上げ、視線は親指へ(この視覚的焦点をドリシティと呼ぶ)。

呼吸のたびに心が静まり、ポーズが深まるにつれて右膝の屈曲が深くなり、膝とつま先が重なってくる。
息を吐きながら体を180度回転させ、すぐに反対側のポーズに入っていく。

このポーズは、すべてのエネルギーレベルに働きかける、ひとまとめのパッケージ。