ヨガの共通テーマである精神の探求

ヴィラバドラーサナⅠ(戦士のポーズⅠ)をやって、苦しさに喘いだことのある人なら誰もが、このアーサナが宇宙のカオス、死、破壊などから触発されて生まれたと知ってもさほど驚くことはないだろう。

多くのヨギ、特に初心者は、あまりの複雑さ、つまり伸張と収縮、ひねりと後屈、内向きと外向きの回転、強靭さと柔軟性の絶え間ない対立にすっかり追いつめられたような感情を抱くかもしれない。

しかしその一方で、戦士のポーズの物語は強烈なアイロニーを含んでいる。

「ヨガの理想がアヒムサ(非暴力)であるとするなら、たくさんの人々を殺戮した戦士を賞賛するポーズを練習するのはおかしいのではないかという疑問が生まれます」と言うのはカリフォルニア州のヨガスタジオのディレクター。

その質問に答えるには、インドの神話的な伝承を考察する時の常でポーズの象徴的意味合いを考えなければならない。

「ヨギとは実は自分自身の無知と戦う戦士なのです。
私が推測するには、戦士のポーズⅠは自分自身の限界を超える為のポーズなのです」

サンディエゴのアシュタンガヨガ・センターのディレクターも同意する。

「戦士のポーズは謙虚さを培うポーズです。
長い時間ポーズを保とうとすれば、あなた自身の身体的、感情的、精神的な弱さと向き合うことになるでしょう。
どのような限界があろうとも、ポーズによって明らかにされる限界に真剣に立ち向かうことになるのです。」

このように考えると、戦士のポーズⅠを練習することは、「信念に従って果敢に戦う」ととらえることができるだろう。
このポーズの形は高潔で強靭なシヴァ神の足元から生まれたモンスター戦士、ヴィラバドラの身体的描写であるという。
理解と意志を持ってこのポーズを練習するとそのようになれるのだ。

言い換えれば、このポーズの本質は、ヨガの共通テーマである精神の探求にあるのだ。
他のアーサナ同様にこのポーズにはたくさんのバリエーションがある。
ヨガの流派やクラスによってポーズのディテールは違っても、そのエネルギーの高さは変わりない。

ここでは5つの伝統的流派(アイアンガー、アシュタンガ、アヌサラ、クリパル、ヴィニヨガ)を代表する著名な指導者が、戦士のポーズⅠの理解を深める為に独自の知識や意欲を喚起し、あなたの中に眠る戦士のパワーを目覚めさせてくれるだろう。